ダイン数って何なの?
表面の特性や物質の密着力を測定する際に、濡れ試薬(wetting agent)として知られるダイン(dyne)がよく使用されます。
ダインは、表面張力を表す単位であり、液体が固体表面にどれだけ密着するかを示す指標として使用されます。液体が固体表面に密着する度合いが高いほど、表面エネルギーが高いと考えられ、密着力が強いとされます。密着力を測定する際には、濡れ試薬を用いて液滴の形状や拡散度などを観察し、表面の性質を評価することが一般的です。
上の表はwikipediaからですがよくみると非常に小さいエネルギーを表現する際に使っています。1Nの100000分の1が1ダイン(dyn)ということですね。
塗材や素材に応じてこのダイン数の指定や調整が必要になることがありますが、それらは図にあるようにダイン毎に分けられた試薬を使って計ります。
先ほども申し上げたようにダイン数が大きいほど塗りやすい(濡れ易い)ということになり塗装や塗工をする際に有効です。
この画像に表記されているのは40ダインの試薬では綺麗に濡れるのに60ン試薬では弾いて玉状になっているのがわかります。その下50ン試薬では微妙に濡れているのがわかります。このように数ある試薬を試験塗りしてどれぐらいのレベルかを計っていきます。評価方法は日本工業規格JIS K6768 プラスチック−フィルム及びシート−ぬれ張力試験方法を基に各社独自の試験方法で行われているようです。
MSRではプラズマ処理やコロナ処理でダイン数と接触角の調整が可能です。
MSRのプラズマ処理は多くのフィルムの表面を改質して密着強度促進したり、アルミ箔や銅箔の表面に付着している油分をプラズマ表面処理で取り除く事を得意としています。(洗浄処理と密着改善)
続いて純水を使った接触角です。
上の画像は未処理のポリイミドフィルムに純水を点滴した画像です。くりんと球状型が見えるのに対して下段の画像は球体が完全に横に広がっています。つまり濡れ易い(塗りやすい)ということが言えます。既に説明したダインとは違い接触角は低い方が濡れ易い(塗りやすい)ということですので皆さん覚えておいてください。
密着・洗浄・分散の改善をプラズマ処理で!
[表面改質の実績]
銅箔
ポリイミド
ポリエステル
ポリプロピレン
ゴム
シリカ
アルミナ
シリコン
セラミック
ガラス
PVC
例えばフッ素フィルムを処理するときの処理実験レポートはこんな感じです。
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